プラセンタサプリは自律神経を整える効果を持つのか

自律神経は私たちの体の中にある臓器の活動を取り仕切る重要な神経です。
24時間ひっきりなしで働いているから、私たちは穏やかで健康的な毎日を送ることができます。
この自律神経のバランスが崩れてしまうと、めまいやうつ症状など体調不良を引き起こしてしまいます。
更年期が気になる世代は、男女問わず自律神経のバランスが崩れがちになります。
そのバランスを保つために「プラセンタサプリ」は有効なのでしょうか。調べてみました。
そろそろ更年期世代に差し掛かる方はもちろんのこと、更年期に突入しさまざまな不調に悩まされている方は必見です。
プラセンタとは
プラセンタとは、広い意味では「胎盤」を指しています。
妊娠期の哺乳類のメスにのみ生成される胎盤は、子宮の中で母体と胎児とをつなぐ役割を持っています。
胎盤からつながるへその緒を通じて、酸素や栄養を胎児へ供給します。
また、胎児からは老廃物や二酸化炭素をへその緒を通じて母体へ送り返し、出産までの間の胎児の生きる糧として機能し続けます。
哺乳類特有の臓器です
胎盤は哺乳類特有の臓器です。
人間を除く哺乳類のメスは、出産を終え胎盤が娩出されると、本能として娩出された胎盤を食べる習性があります。
血液などのニオイによって、敵をおびき寄せないためという意味合いもありますが、胎盤には、滋養強壮や自然治癒力を高める効果があると考えられています。
また、ホルモン分泌を促す成分なども含まれているので、出産で使い果たした体力や気力を回復させる効果や、母乳を分泌させる効果があるとも考えられています。
この作用を応用したのが「プラセンタ」
胎盤には滋養強壮の効果や、代謝を高め出産後の女性機能の回復を促す効果があることが分かりました。
この作用を高めるために作られたのが、医療用医薬品としての「プラセンタ製剤」や「プラセンタサプリ」です。
ヒト由来の胎盤から抽出された成分は、医療用医薬品として肝障害や更年期障害の治療に用いられます。
豚・羊・馬由来のプラセンタ成分は、サプリメントとして用いられています。
サプリメントの場合は代謝アップ効果が期待できるため、美容面でのアンチエイジング作用や、疲労回復、女性らしさを保つための効果などが期待できます。
自律神経とは
自律神経とは、「臓器を動かす」「呼吸をする」というように、臓器への指示を出す神経です。それらを動かす神経をつかさどる神経というと、漠然とでも伝わりやすいでしょうか。
例えば、明るいところから暗いところに移動した時に目の瞳孔が開く仕組み は自律神経によるものです。
自律神経は、「瞳孔を開く」「心拍数を下げる」というような自分の意志によってコントールすることはできません。
自律神経には2つの種類 があり、それらが担う役割がそれぞれに存在します。
交感神経
臓器や脊髄を通じてつながる神経です。
マルチタスクが可能で、たくさんの臓器や器官を同時にコントロールすることができます。
例えば、呼吸をしながら汗を出す、心臓を動かすというような形です。
先に挙げた、「瞳孔を開く」行動は交感神経の働きによるものです。
副交感神経
副交感神経は、就寝時などリラックスモードに入った時に活発になる自律神経です。
リラックスした状態になると、これまで情報を得るために活発に動いていた脳の働きが落ち着きます。
眠気を覚えることもあるでしょう。これは、副交感神経が優位に立った証拠です。
食事の際に唾液を分泌する動きや、排尿をすることも副交感神経の働きによるものです。
就寝中に体の代謝が起こる他、ホルモンの分泌が起こるのも副交感神経が活性化している証拠といえます。
バランスが崩れると…
自律神経全体のバランスが崩れてしまうと、私たちの体に影響を及ぼします。
何らかのストレスを受けることで特に交感神経が優位の状態が続くと、不眠やイライラが続くようになります。
また、神経が過敏になり光やニオイをいつもより強く感じるというように、生活に支障が出る場合もあるようです。
交感神経が優位になると、副交感神経の働きが抑えられた状態になりますので、血圧や血糖値の上昇など体への影響が顕著に表れます。
この状態が続けば、生活習慣病のみならず、うつ病などの病気へつながってしまいます。
プラセンタサプリは自律神経を整える効果を持つのか
では、先に記したプラセンタサプリは、自律神経のトリートメントに役立つのでしょうか。
プラセンタサプリの効能
プラセンタサプリには、成長因子のほか、アミノ酸や酵素、ビタミン・ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。
一般的には美容目的で商品展開されていることが多いプラセンタサプリですが、私たちの体の機能を維持するために必要不可欠なビタミンやミネラル、アミノ酸類などが豊富に含まれています。
成長因子によって細胞を増やす効果がありますので、物理的に傷んだ神経のトリートメント効果や代謝に関わる機能を向上させる効果を見出すことができます。
自律神経への関係性は?
プラセンタの効能の一つとして「恒常性維持機能 (ホメオスタシス)」の強化も大きな柱の一つとして捉えられています。
恒常性維持機能とは、私たち人間に備わっている機能の一つです。
寒い・暑いなど環境に自らの体を適応させる力(自律神経)や代謝を促す力(内分泌)、細菌やウィルスに負けない力(免疫)などといったシステムを総称する言葉です。
プラセンタには私たちの体の中にあるこれらの状態を整え、力を引き出す効果があると捉えると良いでしょう。
プラセンタは、自律神経のトリートメントにも一役買っていると言えますね。
サプリメントはあくまでも、食品です
ここまで、プラセンタサプリは自律神経をトリートメントする効果があると記してきました。
疲れを長引かせない効果や、女性らしさを保つ効果も見出すことができます。
プラセンタサプリで恒常性維持機能(ホメオスタシス)を整えることもできます。
ただし、「サプリメント」は食品であり医薬品ではありません。
プラセンタサプリに対しても、医薬品のような即効性はありませんので、ゆっくり長期戦の構えでプラセンタサプリを飲み続けることが大切です。
プラセンタと合わせると効果的な方法
自律神経を整える方法として、プラセンタサプリと合わせて取り入れてほしいことがあります。
毎日決まった時刻に起き、朝日を浴びて体内時計をリセットする方法です。
この方法を採ることで、規則正しい生活が送れるようになり、交感神経や副交感神経の働きが自然な形になるようも促せます。
また、睡眠時間を確保することや、一日の中で少しでもリラックスできる時間を作ることもおすすめします。
「リラックス時間=副交感神経を優位になる時間」になります。ストレスにつながる交感神経優位の時間ばかりを作らないことが大切です。
不規則な勤務体系などで、「朝は起床・夜は就寝」というリズムが持てない方は、日中に就寝する場合、カーテンなどで光をさえぎり、部屋を暗い状態にすることをおすすめします。
まとめ
自律神経の乱れは、体の大きな不調につながります。
ただし、疾患としての「自律神経失調症」にかかった場合は、医療的治療が必要になります。
早めに治療を開始することが大切です。
プラセンタなどはあくまでも予防的に使うようにして、体調が悪い等という場合は早めに医師の診断を仰ぎましょう。
ライター名:Rocca*apr6
WEBライター10年目。士業アシスタントのバイトもこなす主婦。
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