プラセンタが持つ薬理作用とは?

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プラセンタは、動物の胎盤です。最近になって流行りだしたというわけではなく、実はかなり昔から健康や美容に役立てられてきました。

プラセンタはなんとなく美容に良さそうだと思っていても、なぜ良いのか、どのような効果が期待できるのかはっきりと答えることができる人は少ないのではないでしょうか。

今回はプラセンタが持つ薬理作用についてご紹介します。

 その1:自律神経や内分泌を調節する作用

プラセンタの作用の方向性としては、足りないものを補い、過剰なものを抑えるという作用です。

あるべき姿に戻そうという作用なので、復調作用と呼ばれることもあります。

効果がありすぎても、なさすぎても困りますね。

ちょうどよく調整できるということがプラセンタのメリットです。

プラセンタには、自律神経や、ホルモン分泌の調整をする効果があると言われており、実際にクリニックなどで自律神経、内分泌調整の効果を期待したプラセンタ注射が提供されています。

自律神経の調整作用の仕組みについては、交感神経、副交感神経のバランスを整えることで、自律神経が調整されます。

自律神経のバランスが取れなくなってしまうと、精神不安などにもつながることがあります。

その2:更年期障害の治療

更年期障害の治療として、プラセンタ注射は保険適用が認められています。

プラセンタ注射をすることで、更年期の不快な症状を和らげるなどの効果を期待できます。

プラセンタ注射は、本来の女性としての体の作用を助けるという働きをするので、効き目が穏やかであり、副作用はほとんどないと言われています。

この他、乳汁分泌不全や慢性肝疾患による肝機能障害の治療に、プラセンタ注射の保険適用が認められています。

その際。この他の目的のプラセンタ注射は自己負担になるので注意が必要です。

プラセンタは、単に美容目的だけではなく、治療としてもプラセンタが活用されているのです。

その3:美白作用

美白をするための鍵は、過剰なメラニン色素を作らないことと、作ってしまったメラニンを排出すること、メラニン色素によって黒くなることを防ぐことです。

プラセンタがなぜ美白作用があるのかというと、チシロナーゼというメラニン色素ができるときに働く物質を抑え、さらに抗炎症作用、活性酸素除去作用によってメラニン色素ができてしまうことを予防する効果を期待できるためです。

また、新陳代謝が活発になるので、メラニン色素ができても排出されやすくなります。

つまり、メラニン色素がそもそも生産されないように、生産された場合でも早く排出することで、白い肌が生まれるということなのです。

その4:疲労回復作用

プラセンタ注射の広告などで、疲労回復に!と書いてあるのを見たことがありませんか?

プラセンタには疲労回復作用があります。

そもそも、プラセンタは胎盤です。

出産をした動物は、胎盤を食べるという本能がありますが、なぜ食べるのかというとお産で消耗した体力を回復させるためであると言われています。

プラセンタは、栄養分が豊富です。動物達は、本能でプラセンタを食べれば体力を回復できると知っているのでしょう。

古代、医療や、美容に関する知識がまだなかった頃でもプラセンタが治療に使われていました。

プラセンタは、ビタミンが豊富で希少な核酸を含んでいます。

アミノ酸や、成長因子を持つタンパク質などが、疲労からの回復を助けてくれるということです。

疲労回復に大きく関わっているのはアミノ酸で、アミノ酸は疲労の元になる乳酸を発生させづらくしたり、筋肉を修復するという効果があります。

抗酸化物質が含まれているため、疲労の元になる物質がたまらないようにすることができます。

自律神経や、ホルモンのバランスが崩れていて疲れるという場合でも、プラセンタには自律神経やホルモンの調子を整えるという作用があるため、疲労回復に役立ちます。

運動をして体が疲れた、自律神経が乱れて心が疲れたというケースでも、プラセンタは有効なのです。

その5:肝斑やニキビなどを改善

肝斑やニキビと言っても原因は様々です。

肝斑は両方の頬に、左右対称にできるシミであることが特徴です。

女性ホルモンが関連していると言われています。

プラセンタには女性ホルモンを始め、内分泌を調整する機能があるため、プラセンタを摂取することで女性ホルモンが調整され、結果として肝斑が改善するということはあります。

また、紫外線やかぶれなどで皮膚が炎症を起こしているケースでも、プラセンタの鎮静作用や新陳代謝の促進作用で肝斑が改善されます。

このように、プラセンタの複合的な働きで肝斑が良くなっていくということなのです。

ニキビについては、生理前のニキビなどに効果がみられる場合もあります。

ただし、ニキビの原因もいろいろありますので、症状と原因にあった治療を医師と相談してください。

その6:髪の毛がふさふさ?育毛効果

プラセンタは育毛効果もあります。

男性ホルモンを抑制する働きがあるため、育毛が促されるということです。

薄毛に悩む女性にとって朗報ですね。

プラセンタの血行促進作用、抗炎症作用によって、頭皮の環境を整えることでも、育毛の効果が期待できます。

その7:心の疲れにも効果的 精神安定作用

プラセンタには精神を安定させる作用があります。

女性ホルモンのエストロゲンは、セロトニンと関わりがあります。

セロトニンという脳内で働く物質は、快楽物質のドーパミンや不安を感じさせるノルアドレナリンなどを調整しています。

女性ホルモンが乱れてしまうということは、セロトニンとの関係もうまくいかなくなる可能性があるということです。

プラセンタでエストロゲンのバランスが整えば、関連する他の物質の調整もうまくいくようになり、精神のバランスが良くなるという仕組みです。

そもそも、ホルモンバランスが崩れると、精神が不安定になりがちです。

ホルモンバランスを整えることで、不安定になってしまった精神を安定させることができます。

最近、なんだか心が安定しないと思う時に試してみるといいかもしれませんね。

もちろん、精神不安には、ホルモンバランス以外の要因も関わっていることがあるため、すべての精神不安に効果的というわけではありません。

ホルモンバランスの不安定を整えることで、精神も整っていくということです。

その8:基礎代謝アップに役立つ

基礎代謝とは、じっとしていても消費するエネルギーのことです。

同じ運動量で同じような生活をしていても、基礎代謝が高い人はエネルギーを消費しますし、基礎代謝が低い人はあまりエネルギーを消費できません。

基礎代謝は、筋肉の量と関係しています。筋肉量が多い人は、基礎代謝も多いです。

ダイエットをしたい時に、食事の量を少なくしてしまう人がいますが、食事の量を少なくした結果、必要な栄養素が不足し筋肉量が減ってしまい、基礎代謝が落ちてしまうと、かえって痩せにくい体になってしまいます。

プラセンタは、血行を促進する作用があります。

血行を促進することで、必要な栄養素が必要なところにきちんと運ばれていきます。

血行が悪いと、栄養が回りにくくなり、基礎代謝が低くなってしまいます。

基礎代謝を上げたい人にとってプラセンタは有効です。

食べずに痩せるのではなく、きちんと食べながら、エネルギーを消費して痩せましょう。

まとめ

プラセンタは、過剰なものを抑制し、足りないものを補うという作用があります。

ホルモンバランス、自律神経など、体の中は様々なバランスがとれることで成り立っています。

複合的にバランスが整えられることで、体の調子も改善されていきます。プラセンタの働きを、健やかな生活づくりに役立てましょう。

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