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放置して悪化すると怖い貧血を治すにはどうすればいいのか

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現代人は、以前と比較すると野菜や肉自体の栄養分が少なくなった上に、ジャンクフードがコンビニなどですぐ手に入り手軽にお腹を満たすことができるので、偏った食生活になりがちです。

そのせいもあって、現代人は貧血になりやすくなった、と言えるでしょう。

でも、貧血って「かよわい、ひよわ」というイメージで、決して「大変な病気」というイメージではないですよね。

ここでは、貧血がいかに身体の不調の原因になるか、またその予防方法について解説いたします。

貧血とは

そもそも、貧血の定義とは何でしょうか。

よく、くらっとめまいがすると「貧血だ」と言われますが、これは急激な出血が短時間で起こっている場合に多く、貧血とは限りません。

貧血の症状は、何となく朝起きられずにだるい、動悸がする、ちょっと動くと息切れがする、疲れやすいなど、慢性的に現れやすいものです。

はっきりした定義を言うと、「血液中の赤血球やヘモグロビンの量を示す血色素量が、成人男性で13g/dl未満、成人女性、高齢者で12g/dl未満、妊婦・幼児で11g/dl未満になった状態」を指します。

赤血球とヘモグロビンは、血液を通して身体中に酸素を運ぶ大事な役割を担っています。

酸素は人間の生死を左右するものですから、貧血の悪化は怖いことになりそうだ、というのはご想像がつくと思います。

では、主な貧血の種類を原因別に挙げてみましょう。

◇鉄欠乏性貧血
鉄の不足によって引き起こされます。日本人の約7割の貧血がこのタイプです。

◇ビタミンB12欠乏性貧血・葉酸欠乏性貧血
二つ合わせて、「巨赤芽球性貧血」と呼ばれます。

「巨赤芽球」とは、巨大な赤血球のことです。ビタミンB12と葉酸が欠乏すると、赤血球の力が大幅に落ちます。

それを補おうと、1つの赤血球が多量のヘモグロビンを含む形態になり、巨大化するのです。

◇低色素性小赤血球性貧血
ビタミンB6の不足により、赤血球がヘモグロビンを十分に含むことができず、薄くて小さな赤血球がたくさんできます。

ビタミンB6は、ヘモグロビンが作られる時に必要な大切な補酵素です。

◇慢性炎症疾患による貧血
悪性腫瘍などができると、身体の中に持続的な出血を伴います。それによって、貧血が引き起こされます。

◇骨髄性疾患
代表的なのは、白血病です。骨髄で血液が作られなくなったりします。

◇老人性貧血
高齢者の貧血で原因不明の時に、この病名が使われます。

歳を重ねたことによる赤血球を作る力が低くなったり、赤血球に関わるホルモンなどを甘受する力が衰えたりしたのだろう、と今のところ考えられています。

貧血と一口に言っても、これだけの種類があり、どれも起こると日常生活に多大な影響を及ぼすものばかりなのが、お分かりいただけたと思います。

貧血を放置するとどうなる?

貧血は、多くの臓器に悪影響を与えている可能性があるのをご存知ですか。

貧血を放置すると、心臓や内臓への十分な酸素の供給が滞るため、循環器障害、臓器障害が起こると考えられています。

特に、心機能、腎機能、貧血の3つが悪影響を及ぼしあうCRA(Cardio Renal Anemia)症候群は有名でしょう。

CRA症候群とは、2003年に提唱された、近年注目されている概念で、ここからも貧血の怖さが分かります。

CRA症候群の内容を簡単に説明しますと、心不全・腎不全・貧血が互いに相関関係にあり、悪影響を及ぼしあうというところでしょうか。

つまり、慢性腎臓病が心血管病を加速させ、また心心血管病も慢性腎臓病を加速させることが分かってきたのです。

さらに、それに貧血が伴うと、症状は更に加速し、悪化することが判明しました。

この3つの病の中で、一番症状にメスを入れやすいのは、貧血です。

実際、貧血治療を行うと、予後が良いことも研究成果として挙げられています。

貧血を放置しておくと、循環器や内臓にも深刻な悪影響を与えうるということを忘れないでください。

特にその疾患をすでにお持ちの方は、貧血を放置してはいけません。

もう一つ、怖いのが、「潜在性鉄欠乏」です。

これは、鉄欠乏性貧血の前段階です。

鉄は、赤血球に含まれ酸素を運ぶ以外にも、ブドウ糖をエネルギー源に変える手伝いをしたり、酵素の成分になったりします。

それほど重要な鉄は、「貯蔵鉄」と言って、いざという時のために肝臓や骨髄、脾臓などに蓄えられているのです。

血液中に鉄が不足すると、身体はヘモグロビンからではなく、まず「貯蔵鉄」を使います。

この貯蔵鉄がなくなってしまうことを、「潜在性鉄欠乏」と呼びます。

これが進むと、頭痛がしたり、倦怠感が取れなかったり、集中力が落ちたり、朝目覚めが悪かったりというような症状が出てくるのです。

これらは、はっきりした病気の症状としては弱いかもしれませんが、放置して貧血が悪化すると、異食症(変わったものが食べたくなる)、不妊、神経伝達障害(虫がはっているような感覚に陥る)、味覚障害、嚥下障害、免疫力の低下などはっきり病名がつく状態を引き起こします。

「潜在性鉄欠乏」は、一般的な貧血の血液検査からでは分かりません。

血液中に含まれる「フェリチン」という値から、医師が判断します。

女性の半分は鉄が足りておらず、3人に1人は「潜在性鉄欠乏」とされているのが現実。

気になる方は、クリニックに行って調べてみるのも良いでしょう。

爪が反っている方、目の下まぶたの奥が白い方などは、早めにクリニックに行くことをオススメいたします。

貧血を直すにはどうすれば良い?

日本人の貧血患者の約7割を占める鉄欠乏性貧血の一番オーソドックスな治療は、クリニックで出される鉄剤の摂取です。

2、3か月くらい飲み続ければ、鉄欠乏性貧血は収まりますが、先生が良いと言うまでは飲み続けることが大切です。

なぜなら、「貯蔵鉄」まで満たさないと、また貧血が再発するからです。

と、同時に自分で気を付けられる食事の面を工夫しましょう。

鉄は、小松菜、レバー、イワシ、カキなど多くの食材に含まれています。

しかし、野菜など植物性食品に含まれる非ヘム鉄は、レバーなどの動物性食品に含まれるヘム鉄と比べると、吸収率が低いです。

しかも、非ヘム鉄が腸で吸収される割合は1割とこれまた、かなり低いのです。

貧血という観点から言えば、赤みのお肉などの摂取は必須でしょう。

お肉がどうしても苦手という方は、赤身の魚介類からも摂取できますので、ご安心ください。

しかし、吸収率が低いと言えど植物性食品は、葉酸やビタミンC、ビタミンB6が一緒に摂取できるメリットがあります。

葉酸やビタミンB6、ビタミンCが摂れれば、「巨赤芽球性貧血」や「低色素性小赤血球性貧血」の予防にもなりますし、非ヘム鉄の吸収率も上がります。

ですから、野菜も果物も海藻もバランスよく摂取してください。

貧血に良い食べ物を挙げている女子栄養大学のホームページがありますので、よろしければそちらも参考ください。

「貧血」の基礎知識と予防に効く食事 | 栄養学に基づく【女子栄養大学レシピサイト】

「必要な栄養素を普段の食事で取ることが大切なのは分かっている。でも、忙しくてなかなかそれができない。」

このような方もいらっしゃるかもしれません。

その場合は、鉄のサプリメントを上手に活用してください。

ただし、あくまで補助です。忙しくても、赤みのお刺身や野菜サラダ、お肉類をスーパーで買ったものでも良いので、最低限取り入れてください。

鉄のサプリメントは、他の食品(ビタミンCなどを含むもの)と一緒に摂れるように食間や食後がおすすめです。

過剰摂取は、肝臓の負担となり肝硬変になるなどの危険性があるので、一日につき成人女性40mg、成人男性50mg(年齢別による厚生労働省の定めた鉄の耐用上限量)までが理想です。(ただし、50歳から69歳の女性は45mgまで、30歳から49歳までの男性は55mgまで摂取可能です)

悪性腫瘍や白血病など病気による貧血は、それらの治療と共にお医者様に任せましょう。

まとめ

貧血は、日常生活に支障をきたすだけでなく、命に関わる病のリスクを高めることがお分かりいただけたでしょうか。

貧血に効果的なのは、バランスの取れた普段の食生活です。その中にサプリメントを上手に取り入れて、貧血とは無縁のスッキリした毎日を送ってください。

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