タンポポコーヒーの持つ効果(効能)と作り方について

妊娠中の方や授乳中の方の間で注目されているのが「タンポポコーヒー」です。
このところでは、ロハス志向の方もタンポポコーヒーを支持しているのだとか。
では、タンポポコーヒーとはどのような飲み物なのでしょうか?その効果について詳しくまとめました。
また、タンポポコーヒーは手作りOK!その作り方までまとめています。
コーヒーは大好きだけど、体への影響を懸念している方が必見の記事です。
タンポポコーヒーとは
タンポポコーヒーとは、焙煎したタンポポの根を煎じた飲み物です。
厳密に言うと「コーヒー」ではありませんが、コーヒーのような色合いや、苦みのある味がコーヒーに近いことから「タンポポコーヒー」と呼ばれています。
「たんぽぽ茶」という商品も販売されていますが、呼び方が違うだけでタンポポコーヒーと同じものです。
元々はポーランドで広まった飲み物
このタンポポコーヒーの歴史をひも解くと、古い時代のポーランドで生まれた飲み物なのだとか。
当時コーヒーはとても貴重な飲み物で、貴族階級にある人しか飲めなかったものでしたが、ポーランド国王がコーヒーのおいしさを国民に広く伝えたいと願うようになりました。
やはり、コーヒー豆は国民が手にできるような品物ではなかったため、代用品として考え出されたのが、タンポポの根を焙煎して煎じたタンポポコーヒーなのだそうです。
タンポポコーヒーはコーヒーとそん色がない味から、ヨーロッパ全土にその味が広がりました。
今では日本でもタンポポコーヒーの愛飲者が増えています。
タンポポコーヒーの効果(効能)とは
タンポポコーヒーはどのような効果があるのか知りたいという方もいることでしょう。
このタンポポコーヒーの効果や効能に関してまとめました。
中国では生薬として
タンポポはキク科の植物です。
中国では、葉や根を乾燥させた物が生薬 として用いられています。
また、海外ではタンポポは生食できるとされています。
日本に「セイヨウタンポポ」が増えたのは、海外から食用とするため持ち込まれたことが理由としてあげられるようです。
むくみとりの効果
タンポポの葉や根を乾燥させた生薬「蒲公英(ほうこうえい)」と「蒲公英根(ほうこうえいこん)」は、健胃や肝臓の働きを助ける効果があるとされています。
また、利尿作用の効果でむくみとりの効果があると考えられています。
そのほかの効果として、解毒・抗炎症作用があることや、お通じを促す作用の他、赤ちゃんのための母乳が出やすくなるというような効果もあります。
冷え取り効果はウソ なの?
根の成分を摂取するため、タンポポコーヒーには「冷え取り効果がある」という触れ込みもあります。
生薬から見る蒲公英は「寒(かん)」の性質があります。
漢方の世界の話となりますが、血液の量が少なく、顔色が悪い・低血圧気味の体質を持った「陰性」の冷えであれば、タンポポコーヒーが最適です。
むくみを取るという観点からも納得ができるとことではないでしょうか。
温かいタンポポコーヒーを、ゆっくりと時間をかけて飲んでみましょう。
ノンカフェインですので、お水代わりに飲むことも良いですが、飲み過ぎは体を冷やす結果となりますので気をつけましょう。
ただし、脂肪太りなどが原因で冷えを生じる「陽性」の冷えであれば、タンポポコーヒーによる冷え取りは不向きと言えます。
プレママには最適
タンポポコーヒーは、ノンカフェインです。
また、お乳を出やすくする効果や、お通じを促す効果などがあることから、妊娠中の不快な症状を解決してくれるお茶としても考えることができます。
妊娠中はどうしても体がむくみやすくなります。
むくみとりの効果もありますので、体への気遣いも万全だと言えます。
出産を終えた後も、授乳期のカフェイン飲料はご法度ですが、タンポポコーヒーで代用することで、飲めないストレスなども緩和することができるでしょう。
ただし、飲みすぎると体を冷やしてしまうので、妊娠中は1日に2杯程度にとどめておくと良いですね。
タンポポコーヒーの作り方
タンポポコーヒーは自宅でも作ることができます。庭にタンポポが生えていたらチャンスですよ。
場所によっては雑草でも草花の採取が禁じられている場所があります。
また穴を深く掘ることになりますので、根を取った後は現状復帰の気遣いも忘れないでくださいね。
①タンポポの根を掘る
タンポポの根は太く長いので根気強く掘りましょう。
移植ベラなどを使って掘りだすのが一番ですが、切れやすいので注意が必要です。
タンポポの根10本(およそ100グラム弱)くらいで2回分のタンポポコーヒーが作れます。
これが一番作りやすい量でしょう。
②葉を取り、よく洗う
タンポポの葉を切り取り、流水などを使って根をよく洗います。
根には土がついていますので、たわしを使って落とすのが一番です。
この時、邪魔なひげ根などは取り除いておきましょう。
また、タンポポの葉も食べられます。
根と分けたタンポポの葉は食べることができます。
生食は苦みが強いので好き嫌いが分かれますが、天ぷらにして食べることや、下ゆで後に水に2時間ほどさらしてアク抜きした後、キノコ類とのソテーや、ピーナッツ味噌と和えるなどのバリエーションが楽しめます。
生食ができるのは、在来種(ニホンタンポポなど)です。外来種(セイヨウタンポポなど)は苦みが強いので、おすすめできません。
③刻んで乾燥させます。
タンポポの根の断面を大きくするようななめ薄切りにします。
ごぼうのささがきをイメージすると分かりやすいでしょう。
タンポポの根は、日当たりと風通しの良い場所で3~4日程干し乾かします。
野菜乾燥用の網カゴなどを使うと、鳥に食べられる他、風で飛ばされることはなくなります。
急ぎの場合は、オーブンで乾かす工程も可能です。
100℃程の低温で1時間ほど熱を加えながら乾燥させます。
時間がない場合や、天候不順の時などに有益です。
タンポポの根を厚く刻んでしまうと、1時間では乾きません。
水分が残った状態では、カビが生える原因となりますので、加熱後、少しでも湿った感じがあれば様子を見ながらオーブンでの加熱時間をプラスしていきましょう。
④粉砕します
完全に乾いたタンポポの根は、ミルやフードプロセッサーで粉末状になるまで粉砕します。ミルなどがない場合は、すり鉢とすりこぎを使って根気強くすりつぶしていきましょう。
⑤焙煎します
粉末状になったタンポポの根は、このままではまだ飲むことはできません。
油分がないフライパンにタンポポの根の粉末を入れ、弱火でじっくりと焙煎していきます。
木べらなどでかき混ぜながら、焦がさないように焙煎します。粗挽きコーヒー豆のような状態になったら完成です。
どのようにして飲むの?
マグカップ1杯分は、小さじ1杯程の分量になります。コーヒーフィルターを使って濾して飲むのが一般的です。
多少苦みがありますが、焙煎後のタンポポの根はそのまま食べることができるので、細かい粉末状であればインスタントコーヒーのようにお湯を注いで飲んでも良いでしょう。
アレンジとして、クッキーなど焼き菓子のフィリングとして練り込んでも良いですね。
まとめ
タンポポコーヒーは、日本でも古くから愛飲されています。
作り方に関しても、誰もがチャレンジできるものですので、庭にタンポポは生えているなどという場合には、是非タンポポコーヒー作りにチャレンジしてみてください。
むくみで悩む方や、少しでも健康に良いものを取り入れたいと考えている方にはおすすめの飲み物です。
ライター名:Rocca*apr6
WEBライター10年目。士業アシスタントのバイトもこなす主婦。
美容・ダイエットならお任せ!趣味は夫とロカボと楽器演奏