6月病のチェック方法と症状、対策できる食事について

5月病は知っているけれど、6月病って何?そう思った方も多いはず。
5月になって、心身のプチ不調を訴え、「会社や学校に行きたくない」というのが5月病ならば、その6月バージョンが6月病です。
5月病も6月病も、その根本原因は「環境変化に対応できないストレス」と「天候、気温」だと言えます。
そして、6月は日本では梅雨時期なので、特に自律神経を乱されやすい季節となり、ストレスが心身ともにかかりやすいのです。
ここでは、6月病にフォーカスし、その原因と対策をお伝えします。
6月病にどうしてかかるの?6月病になってしまう原因とは
まず、5月病は進学、就職、昇進などで環境が変わり、それに適応しようと頑張って、エネルギー切れを起こすもの。
やる気が出ない、腹痛、頭痛などの症状が現れるのは、ご存知かと思います。
6月病も、やはり環境の変化が大きく影響します。
現れる症状も個人差はありますが、似たようなものです。
6月は、会社では新人が本格的に業務に取り組む時期と言えます。
最近では、新人研修の期間を5月くらいまで長くとっている企業が増えたため、会社員にとって6月は大きく環境が変わる月となっていて、今まで5月病だと言われていたのが6月にずれ込んだものを6月病と言うようになりました。
さらに、5月はゴールデンウィークがあってリフレッシュできる人も多いですが、6月は連休がないため、それも6月病を助長する一因と言われています。
もし、6月に疲れてリフレッシュしたい場合は、休暇を取って連休にするのも6月病対策の一案でしょう。
そして、梅雨というじとじとした季節も追い打ちをかけます。
人間の心身の状態は、自律神経という神経によるところが大きいです。
自律神経には、交感神経と副交感神経とがあり、交感神経が優位だとばりばり仕事をこなす心身の状態になり、副交感神経が優位だとリラックスした状態となります。
人間の心と身体には、この交感神経と副交感神経のバランスが大切で、バランスが崩れると、精神的に落ちこんだり、動悸や胸部の圧迫感、血圧の変動、のぼせと冷えが交互に襲ってくる、便秘、下痢などなど多くの不調が起こります。
梅雨は、雨が多いですね。
人間は、狩猟時代から雨がすると、猟をせずに休んでいました。
その名残で、私たちの身体は、雨がすると副交感神経が優位になり、休息モードにはいるのです。
つまり、梅雨時期は、だるい、やる気がイマイチになる季節と言えるでしょう。
しかし、梅雨だからと言って、仕事がなくなるわけではありません。
そこに、交感神経が優位になろうとしたり、副交感神経が前面にでたり、ややこしくなり、自律神経が乱れやすくなるのです。
6月病がどうかチェックしよう!
次の項目をチェックしてみてください。
これらの症状が2週間以上続く場合は、6月病の可能性が高いです。
1、 なんとなくやる気が出ず、無気力である。
2、 不安感が心の中にある。
3、 良く眠れず、眠ったように思えても疲れが取れない。
4、 何かを選択するにも億劫で、集中力が低下している。
5、 友人とのランチなど本来楽しいことが楽しめない。
6月病は正式な病名ではありませんが、ストレスが関わっているので、2週間以上症状が続く場合は、メンタルクリニックに行くのをおすすめします。
6月病は、いつの間にか治ってしまうこともあるのですが、ストレスが取り除けない場合は適応障害やうつ病などに移行することがあるからです。
話をきいてもらうだけでもストレスが軽減されますし、お薬が出るとは限りません。
気楽に専門家を頼りましょう。
6月病の効果的な対策
6月病の対策には、自律神経がカギとなります。
自律神経のバランスを整えるために、2つの方向からアプローチしてみましょう。
1、 自律神経を整える食べ物を食べよう!
まず、主食のご飯は、玄米か分つきのご飯に変えると良いです。
なぜなら、玄米などの未精白穀物は、ビタミンB群を豊富に含んでいるからです。
まず、ビタミンB1。
ビタミンB1は、中枢神経や末梢神経、脳を正常に働かせ、集中力や記憶力の改善に効果的です。
不足すると、イライラしたり、身体がだるくなったりします。
ビタミンB6は、神経伝達物質である「アドレナリン」、「ドーパミン」「セロトニン」などを作るのに一役買っていて、不足するとうつになりやすくなるので注意が必要です。
そして、パンテトン酸(ビタミンB5)。
このパンテトン酸は、抗ストレスビタミンと呼ばれています。
なぜなら、ストレスがかかると人の身体は、副腎皮質からホルモンを出し、血糖値を上げて、エネルギーを作り出すのですが、パンテトン酸はこの副腎皮質ホルモンの排出を促す働きをするからです。
そして、玄米から摂取できるγ-オリザノールという栄養分は、脳の視床下部に直接作用し、抗ストレス効果を発揮します。
γ-オリザノールが、自律神経失調症の薬として使われていることからも、その効果は推測できるでしょう。
2、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを取るために、深呼吸を取り入れよう
心配ごとがあったり、憂鬱な気分の時など、呼吸は浅くなりがちです。
すると、脳や筋肉が酸欠状態となり、身体がだるくなったり、集中力の低下を招いたりします。
眠る前に深呼吸すると、脳や筋肉に酸素が回って、身体もリラックス状態となり、ぐっすり眠れます。
質の良い睡眠は、自律神経のバランスを整えてくれるのです。
自律神経とは、自分の意志ではコントロールできない血圧や内臓の働きを調節していて、心身の状態を左右する神経と言えます。
深呼吸をして、酸素を身体中に行きわたらせましょう。
すると、寝る前はゆるりとしたリラックスモードの副交感神経が優位になり、ぐっすり眠れます。
必然的に、昼間はばりばり仕事をこなすモードの交感神経が優位になりやすくなるでしょう。
梅雨時期は日照時間が足りないので、太陽光を浴びて調節する睡眠ホルモン「メラトニン」の合成量が減る時期。
簡単に出来る深呼吸を大いに活用して、十分な睡眠が取れるようにしましょう。
そして、朝起きたら、常温のお水か白湯を飲むこともおすすめです。
人間の身体は、寝ている間に食べたものを消化します。
ですから、朝は空っぽのきれいな状態なのです。
そこに、優しい常温の水や白湯を流し込むと、身体が目覚め、活動モードに入ってくれます。
日中、活発に動けると、夜は程よく疲れて眠りやすくなりますね。
抗ストレス栄養素って何?抗ストレス栄養素で6月病を撃退!
最後に、ストレス対策に有効な栄養素をご紹介します。
タンパク質、糖質、カルシウム、ビタミンCです。
タンパク質は、ドーパミン、セロトニンなどの神経伝達物質の生成を促し、心を穏やかに安定させてくれる働きがあります。
また、ストレスがかかると、タンパク質を作っているアミノ酸がたくさん消費されてしまうので、十分に摂取しておきたい栄養素です。
肉、魚、大豆製品に含まれています。
糖質は、炭水化物。脳を働かせるエネルギー源となるのは有名な話ですね。
カルシウムも不足すると、イライラするというのは皆さんご存知かと思います。
イライラしている時に摂取すると、干しエビやモロヘイヤに多く含まれ、心を落ち着かせる作用があります。
ビタミンCは、抗ストレスホルモン「アドレナリン」を作ります。
人はストレスがかかると、アドレナリンを分泌して、血圧を上げ、糖を増やして、ストレスに対抗しようとします。
ですから、ストレスがかかるとビタミンCが消費されてしまい、不足してストレスに弱くなるという、悪循環になることも。
ビタミンCは、赤ピーマンや黄ピーマンに特に多いです。
タンパク質やビタミンCなどの抗ストレス栄養素を上手に食事に取り入れて、6月病を乗り切ってください。
まとめ
6月病対策には、自律神経を整えることが大切です。
上手にストレスと付き合うための、栄養素もご紹介しました。
しかし、2週間以上不調が続くようなら、一度メンタルクリニックに行くことをおすすめします。
話すことでストレスを軽減できますし、ストレスのかわし方のアドバイスももらえるからです。
6月病は正式な病名ではありませんが、病名がつく前に手を打ちましょう。