美容に最適なお風呂の入浴方法と入浴剤の選び方

お風呂はただ入るだけでなく、美容効果を引き出す効果があるという話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、具体的にどのような美容効果があるかということや美容に効果のある入浴方法は?といった疑問も持ったことはありませんか。
そこで毎日のお風呂タイムを無駄にしない、美容効果を高める入浴方法をご紹介します。
美容に入浴が良いと言われる理由
まず入浴がなぜ美容にも効果的なのか?という理由は、入浴で得られる効果そのものが美容にもつながるということです。
入浴によって得られるさまざまな効果は、「温熱」「水圧」「浮力」この3つの物理的な作用が織りなすことで生まれます。
まず「温熱」とは、お湯によって血管が拡張し、血行促進することで疲労物質と老廃物の除去、そして身体のコリが取れて疲労回復します。
そしてリラックス効果により副交感神経が優位になり、寝つきがよく睡眠の質も向上します。
また体温が上昇することにより、免疫力がアップするので風邪やインフルエンザ予防にも効果的です。
第2の水圧とは、お湯のたまった浴槽に入ることにより、身体は水圧を受けているのです。
その水圧で足先にたまった血液やリンパ液が上へ押し戻され、心臓の働きが活発になって血液の循環が良くなります。
第3の浮力は文字通り、浴槽に入ることで身体が浮き、普段は緊張状態にある筋肉や関節がゆるみます。
普段は意識していない身体の疲れで起きる脳の緊張状態もほどけ、心も身体も最大限にリラックスすることができます。
これらが入浴で得られる健康効果ですが、血液循環の促進や体温の上昇は美容にとっても大きな効果があります。
つまり、美容を妨げる「基礎代謝の低下による体重増加、むくみ、冷え性、肩コリ、乾燥肌、ストレス、不眠」などを解消できる可能性を持っているのが入浴なのです。
やっていい入浴法
お風呂が持つさまざまな効果は、ただ単純に入浴するだけではその効果は得られないのです。
そこで美容効果を高める入浴法とは、いったいどのようにすればいいのでしょうか。
◇入浴前に水分補給が基本
お風呂に入ると自分が思うよりも多くの汗をかくため、事前に水分補給を行って脱水状態を防ぐことが基本です。
また汗をかかせて老廃物を除去するという目的でも、水分補給をすると効果的な入浴ができます。
ただし冷たい飲み物や甘い物は避け、常温の水や白湯で胃に負担をかけないようにしましょう。
◇温度は38℃~40℃
38℃~40℃と少しぬるめと感じるお湯に、15分~20分くらい入るのが美容には理想的とされています。
しかし、寒い浴室や冬場では、その温度では寒いと感じることもあるでしょう。
そのため温度を上げる場合は40℃を上限にして、熱すぎないようにすることがポイントです。
◇お湯に日本酒を入れる
冬場や重度の冷え性の方には、お湯に日本酒を入れることで温浴効果がさらにアップします。
また日本酒風呂はさまざまな美容効果が得られるため、女性の中ではブームになりつつあります。
ざっとあげるだけでも以下の効果が、日本酒風呂で得られるといわれています。
体温が上昇するスピードが速く、かつ持続する時間が長いこと、肌にうるおいを閉じ込める保湿効果。
日本酒が持つコウジ菌、アミノ酸、フルーツ酸などによる美白・美肌効果。
抗酸化作用があるフェルラ酸による、アンチエイジング効果。
一般的な化粧水でお馴染みの美肌成分が日本酒にも含まれているため、飲むだけでも美肌効果が得られると話題になっているのです。
つまり美容の大敵である冷えやむくみ、乾燥肌には、日本酒風呂はかなり効率がいい美容法といえます。
お風呂に入れる量の目安はコップで2~3杯程度、またお酒に弱い方は1杯から試してみる方がいいでしょう。
日本酒は安い紙パックの物で構わないのですが、コウジ菌などを含む「純米酒」を選んだ方がより効果的です。
ただし、アルコールに極端に弱い方や、子ども、アトピーや敏感肌の方は避けてください。
◇ヒートショックプロテインを増やす
ヒートショックプロテイン(HSP)とは、紫外線やウイルス、ストレスなどで傷んだ細胞を修復するタンパク質のことです。
他に免疫細胞の強化や新陳代謝も上げてくれるため、人間の身体が健康でいられるようになります。
本来は体内に存在しているHSPは加齢によって徐々に減り、ケガ治りにくい、代謝が落ちて太るのはこれが影響していると考えられます。
つまりHSPを増やすことによって、代謝が上がるダイエット効果や、風邪予防や疲れにくい身体になれるのです。
そしてHSPは身体が熱によるストレスを受けたときに体内で作られるため、入浴がHSPを増やす最も手軽な方法といわれています。
体温が38℃を超えてからHSPが作られるため、お湯の温度は少し熱めの40℃~42℃で15分~20分入るようにしましょう。
そして入浴前と後に必ず水分補給をする、また入浴後は身体を冷やさないようにバスタオルで身体を包むとより効果的です。
やってはいけない入浴法
入浴そのものが美容に効果があるのは間違いないのですが、方法を間違えると逆効果になりかねません。
そこで間違いやすい、やってはいけない入浴法をご紹介します。
◇高温のお湯につかる
42℃以上の熱いお湯に入ると、肌を守ってくれる皮脂が流れ出してしまい乾燥肌になる原因になります。
また熱いお湯によって交感神経が優位になり、血圧が上昇し、汗をかき、脈も速くなります。
副交感神経が優位になることで眠りに就けるのですが、交感神経が優位になることで、寝つきが悪く不眠がちになるのです。
◇半身浴
モデルや女優が実践していると言われ一時期ブームになった半身浴ですが、近年は美容効果に対する疑問が問われはじめています。
下半身だけがお湯に浸かっている状態なので、半身浴の主な効果は「心臓に負担がかからない入浴方法」といわれています。
むしろ全身がお湯に浸かることで初めて、先にお伝えしたような美容と健康の効果が得られるのです。
そして長時間の半身浴をするよりも、適温のお湯に20分入る方が美容効果だけでなく、時間も有効に使えるのでおすすめです。
入浴剤は必要?不要?
入浴剤といってもさまざまな効果がありますが、美容の観点で言えば入浴剤は入れた方がいいといえます。
まず水道水をお風呂に使用している場合は、水に含まれる塩素が肌を刺激するとこともあります。
塩素を除去するためにグルタミン酸やアスコルビン酸(ビタミンC)を含んでいる入浴剤を入れた方が、肌のことを考えるとより良いでしょう。
そして入浴剤には温浴効果を高める物、保湿効果のある物、代謝アップできる物などさまざまな種類が販売されています。
美容面で言えばどれも効果的といえるので、自分のなりたい肌や求める効果を基にして選ぶようにしましょう。
しかし、市販されている入浴剤だけではなく、先にお伝えした日本酒や、塩、砂糖など身近にあるものが入浴剤のような効果がある物もあります。
塩は水分を排出する効果があるため、老廃物の排出やむくみなどに効果的といわれています。
他には温浴効果や美白や毛穴引き締め、ニキビなどの美肌効果、体臭予防など、さまざまな効果が期待できます。
また砂糖は高い吸水効果と保湿効果を持ち、またうるおいを保持する効果も高いといわれています。
お風呂に入れる目安として塩は30~50g、砂糖は大さじ3~5杯なので、コスパ最強な入浴剤をまず試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
お風呂が持つ美容効果についてまとめましたが、お分かりいただけたでしょうか。
今まで何気なく入っていたお風呂が、これほどまでの美容効果があったとは驚く方も多いかと思います。
毎日入るお風呂なのでその時間を無駄にせず、かつ美容と健康のために効果的な入浴方法を実践してみてください。